メタバースが失敗すると言われる主な要因は以下の通りです。
VRデバイスの課題
技術的な課題
ユーザー受け入れの課題
しかし、メタバースの市場は2030年までに20倍に拡大すると予測されており、3Dモデルの売上も右肩上がりに増加していることから、今後の発展が期待されています。メタバースは失敗したと判断するのは早計で、これからの技術であると考えられています。
メタバースの成功には過去の失敗事例から学ぶ必要があります。
セカンドライフの失敗から学ぶべき点
とはいえ、爆発的な人気ではないものの、現在も続いているセカンドライフは、一概に「失敗」とは言い切れないかも知れません。
企業が物を売る場ではなく、個人が自主制作したアイテムを販売するメタバースとしては、一部成功しているとも言えるかも。
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メタ(Facebook)の失敗から学ぶべき点
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メタバースがイケると踏んで社名変更までしたものの、現在のところは赤字がすごいです。VRデバイスの会社を買い取ったものの、思ったよりも普及しなかったという点が予想外だったのかも。
成功への道
メタバースを活用して成功している企業の事例はいくつかあります。
小売業界では、三越伊勢丹が独自のメタバース上に百貨店を再現しています。スマホアプリとして、現在も継続中。
関連)REV WORLDS|三越伊勢丹グループが取り組む新しい価値の創出|事業内容|株式会社三越伊勢丹ホールディングス
音楽業界では、ぴあがメタバースを活用したライブイベントを開催しています。ソニーミュージックも最先端のXRライブプロジェクトを実施していました。2022年頃。その後、似たようなイベントはなさそうなので、イマイチだったのかも…。
関連)NeoMeメタバース空間のバーチャルイベントで配信する音楽作品を募集 - ぴあ音楽
観光業界では、ANAがメタバースを活用した旅行体験を提供しています。メタバース専用の会社まで作ってやるき満々。2024年現在も継続中。
関連)ANA NEO株式会社 | メタバースによる旅の拡張体験
不動産業界では、大和ハウスがメタバース上の住宅展示場をオープンしました。内容としては、VR住宅展示場という感じ。
VRが必要という時点でハードルが高いし、バーチャルで見学しにいくメリットはあまり感じないのかも…。
関連)メタバース見学会ならLiveStyle PARTNERへ|注文住宅|ダイワハウス
製造業界では、日産自動車がメタバース(VRChat)上にバーチャルギャラリーを構築し、ユーザー同士の交流の場を提供しています。VRChat上でイベントを展開、というのは良いかも知れませんね。2021年から存在するようですが、あまり活発にコンテンツの追加などはされていないような…。
川崎重工は工場を丸ごとメタバース化することを目指すと発表しました。遠隔地の機械のメンテなどをリモートでできるようになるなどのメリットがあるそう。
バーチャルで技術者がやってきて、ロボットの身体で機械をメンテする…という感じでしょうか。未来的です。
ただ、2022年の報道以降、特に動きはなさそう。進行中なのかな…。
関連)川崎重工、製造全工程のデジタルツイン構築を目指し「インダストリアルメタバース」に着手 | IT Leaders
金融業界のみずほ銀行や保険業界の東京海上日動もメタバースを活用した取り組みを行っています。
メタバースは様々な業界でビジネスチャンスを生み出しそうですが、特に以下のようなジャンルとの親和性が高いと考えられます。
ゲーム業界
メタバースの利用経験者の19.9%がゲームをやってみたいと回答しており、最も人気が高いジャンル。ゲーム業界はメタバースビジネスで最も先行している。
音楽・ライブ業界
メタバース利用者の17.8%が音楽・ライブに興味を示している。ソニーミュージックが最先端のXRライブプロジェクトを実施するなど、メタバースを活用した新しい音楽体験の創出が期待される。
小売・ファッション業界
メタバース内にショールームを設けて商品を展示したり、NFTを活用したデジタルアイテムの販売など、新たな販売チャネルとしてメタバースが注目されている。三越伊勢丹やアンリアレイジの事例が代表的。
不動産業界
メタバース内の土地売買や、バーチャル住宅展示場の運営など、現実の不動産ビジネスをメタバース上で展開する動きが活発化。大和ハウスによるメタバース住宅展示場がその一例。
製造業界
工場のデジタルツイン化によるシミュレーションや、製品開発におけるメタバース活用など、業務効率化や付加価値創出の手段としてメタバースへの期待が高まっている。川崎重工の取り組みなどが先行事例として挙げられる。
実際問題、本当にお金になりそうなのはゲーム業界くらいでしょうか。
他の業界は今のところ、「無理やりメタバース感」があるんですよね。
VRを使うメタバースは没入感もすごいかも知れないけど、一般人に取ってはハードウェア購入のハードルが高い…という気はします。
メタバースとは、インターネット上に構築された三次元の仮想空間のことです。 ユーザーはアバターと呼ばれる自身の分身を操作し、仮想空間内で様々な活動を行うことができます。
メタバースの特徴
メタバースの活用例
メタバースは現実世界の制約を受けずに新しい体験ができる点が大きなメリットですが、倫理面での課題や法整備の遅れなどの課題も指摘されています。