『リコリス・リコイル Recovery days』は、大人気アニメ「リコリス・リコイル」の新ノベルシリーズ第2弾として2024年3月8日に電撃文庫から発売されました。本作は、アニメ原案者のアサウラ氏が執筆し、イラストはいみぎむる氏が担当しています。
小説シリーズの累計発行部数が50万部を突破するなど、ファンからの支持も厚い本シリーズ。2巻目となる本作では、喫茶リコリコを舞台に、TVアニメでは描かれなかった錦木千束や井ノ上たきなたちの物語が展開されます。
本作では、喫茶リコリコに舞い込む様々な依頼や、常連客のピンチ、さらには漫画のモデルになるなど、千束とたきなの日常が描かれています。また、フキとサクラの活躍も描かれており、街の平和を守る彼女たちの姿も垣間見ることができます。
特筆すべきは、たきなが目覚めると殺人鬼が潜む森のロッジにいるという、スリリングな展開も用意されています。このように、日常と非日常が絶妙に織り交ぜられた構成となっています。
本作の魅力の一つは、アニメでおなじみのキャラクターたちの新たな一面が描かれている点です。特に、千束とたきなの関係性や、それぞれの個性がより深く掘り下げられています。
例えば、たきなが料理をするエピソードでは、彼女の新たな一面が描かれており、ファンにとっては嬉しい展開となっています。また、カナちゃんの物語も感動的な内容となっており、読者の心を揺さぶります。
本作の特徴の一つとして、食べ物の描写が非常に細かいことが挙げられます。たこ焼き、もなか、アフォガードなど、様々な料理や菓子が登場し、読んでいるだけでお腹が空いてくるような描写が多く含まれています。
これは、著者のアサウラ氏が「ベン・トーシリーズ」を手掛けた経験が活かされているのではないかと推測されています。グルメ小説のような細かい食べ物や飲み物の描写は、作品の雰囲気を豊かにする一方で、一部の読者からは「それ必要か?」という声も上がっています。
本作を読む際の特徴的な体験として、アニメのOPとEDの楽曲が頭に流れ続けるという現象が報告されています。これは、アニメファンにとっては非常に新鮮な読書体験となっており、作品世界により深く没入できる要因となっています。
また、キャラクターのセリフを読む際に、アニメでおなじみの声優の声が脳内で再生されるという体験も多くの読者が報告しています。これにより、より一層アニメの世界観を感じながら読み進めることができます。
アニメのオープニング映像。小説を読む際のBGMとして活用できます。
本作の評価は概ね高く、多くの読者から「面白かった」「感動した」という声が寄せられています。特に、第5話「ご注文は?」は多くの読者の心を揺さぶる内容となっており、「泣いてしまった」という感想も見られます。
一方で、一部の読者からは「おじさん目線が気持ち悪い」という批判的な意見も見られましたが、最後まで読み通すことで満足したという声も上がっています。
全体的に、アニメファンの期待に応える内容となっており、「アニメ2期が待ち遠しい」という声も多く見られます。
本作の発売に合わせて、各書店で様々な特典が用意されています。例えば、アニメイトでは4Pリーフレットが通常特典として付属し、さらに有償特典としてアクリルブロックも用意されています。
ゲーマーズやとらのあな、楽天ブックスなど、他の書店でも独自の特典が用意されているので、購入を検討している方は各書店の特典情報をチェックすることをおすすめします。
アニメイトの特典情報ページ
アニメイトでの特典情報が確認できます。
以上が『リコリス・リコイル Recovery days』の概要と特徴です。アニメファンはもちろん、小説ファンにとっても楽しめる内容となっているようです。アニメとは異なる視点から描かれるキャラクターたちの姿や、細やかな食べ物の描写など、新たな魅力が詰まった一冊となっています。アニメの続編を待ちわびる間の楽しみとして、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。